The 42-line Bible (グーテンベルク42行聖書)
42行聖書に学ぶ金羊社の経営理念

金羊社は、現在印刷の原点とされる「グーテンベルク42行聖書」の
ファクシミリ版(複製)を、2004年に所蔵するに至りました。
「グーテンベルク42行聖書」は、1455年頃のドイツ・マインツ地方に
修道院、教会が多数あり、聖書に対する需要が高かったことから、
金細工師だったグーテンベルクが聖書の量産を目的に鉛合金の鋳造活字と活版印刷機を
発明したもので、世界で初めて作られた印刷出版物だとされています。
この発明により印刷された聖書は、冒頭の9ページが40行、10ページ目が41行、
11ページ目以降はすべて42行であるために、「42行聖書」と呼ばれるようになりました。
印刷された42行聖書は未製本のシート状態で顧客のもとに送られ、
それぞれの地で顧客の好みに合わせ、文字に手書きで朱色の彩色を施したり、
大文字や余白に装飾をおこなうなどして、
外見が中世写本に見えるように製本されたのです。
当時、「42行聖書」の印刷部数は160〜180部と言われています。
その後、グーテンベルクが発明した印刷技術によって刷られた聖書は、
翻訳技術との融合により世界各地へ広がり、キリスト教の布教活動に大きく
貢献していったのです。
この「42行聖書」からも分かるように、印刷物は情報伝達メディアとして
優れた力を発揮しますが、発明から550年以上経った現在では、
いくつかの弱点も指摘されます。
印刷物では文字・静止画・図形以外の情報は伝えられないのです。
これら限られた情報ソースだけでは、どうしても受け手側の個々の感性によって
理解がズレ、情報発信者の詳細なニュアンスまで伝えきることができません。
ところが近年、デジタル技術の進歩により、動画や音声情報を扱うことが可能な
インターネットやCD-ROM、DVD-ROMなど新しいデジタル情報伝達メディアが
次々と登場してまいりました。
私達がスローガンとして掲げている「コミュニケーション・サポート」とは、
お客様が発信したい情報を出来る限り正確にアウトプットすることだと考えます。
そのために、私達は従来の得意技である印刷技術を日々研鑽しながらも、
二つ目の技として、印刷では伝えきれない動画・音声情報を扱うことができる
デジタルメディアの創作に取り組んでいます。
私達は、グーテンベルクが思い描いたコミュニケーションへの夢を継承し、
お客様が求める新しいコミュニケーションを創り出すスピリットの象徴として、
この「42行聖書」を座右に置きながら社業に邁進してまいります。

金羊社が所蔵する「42行聖書」は、ポーランドの「ペルプリン神学校図書館」が所蔵する、42行聖書のファクシミリ版です。
この聖書は15世紀の装丁家ハインリッヒ・コスターの手により、全体で640葉に及ぶ大判(約402×289ミリ)のシートを2巻本として装丁されました。この聖書には、現存する他の42行聖書には見られない特色を持つことから、「ペルプリン本」とも呼ばれています。
その特長は第一巻・第46葉「出エジプト記」中にある、活字の脱落により附いたと思われる25×7ミリの四角い汚れで、この痕跡は当時の活字の形状や大きさなどを推測する極めて重要な資料となっています。
(ヘッダ部写真)